胎児の健康と葉酸の関係

妊娠前~妊娠中の女性に葉酸の摂取が推奨されている理由は、母体だけでなく胎児の健康のためにも葉酸が必要ということが分かっているからです。今回は葉酸と胎児の健康についてご紹介します。

葉酸で胎児の神経管閉鎖障害のリスクを下げる

妊娠初期に葉酸が不足すると、胎児が神経管閉鎖障害にかかるリスクが高くなるとも言われており、厚生労働省では2002年より、母子健康手帳に、妊婦の葉酸の摂取について表記することとなりました。

神経管閉鎖障害とは、赤ちゃんの先天性疾患のひとつ。脊髄や脳の元となる神経管の一部がふさがるため、脊柱や脊髄が正常に造られなくなってしまうものです。歩行障害や運動障害、筋肉のマヒなどの症状がみられ、長期間に渡り、リハビリや治療が必要となる場合もあります。

神経管閉鎖障害の発症は、両親のどちらかの遺伝が原因とされる場合もありますが、とくに遺伝性がない場合は、毎日の食事で葉酸を十分に摂取することで、発症するリスクを低減できるものと言われています。

神経管閉鎖障害を発症すると、膀胱機能の障害やADHD(多動症)、下肢の運動障害、神経組織の異常、無脳症などを引き起こす可能性もあります。

流産の防止にも葉酸を

妊娠している間は、胎児がお腹の中で発育しており、骨や体が形成され、さらに血液が必要となるため、通常と比較すると、血液の量が約2kgも増加すると言われています。

妊娠中に葉酸の摂取量が不足すると、体内でホモシステインが急激に増えて、血流が滞り、血栓ができるリスクが高くなり、動脈硬化を引き起こす原因となります。

妊娠中に血流が滞ると、胎児に新鮮な血液を送り込むことができなくなり、母体だけではなく、胎児の発育にも悪影響を及ぼします。このような状態が継続すると、流産する確率が高くなりますので、毎日の食事で葉酸をこまめに摂取することが極めて重要です。

葉酸の摂取とダウン症の発症との関係は?

ダウン症とは、ダウン症候群とも言い、DNA(染色体)の突然変異によって引き起こされる病気です。しかし、厳密には、病気ではなく、生まれついて持った体質だと考えられており、日本国内だけではなく、世界各国で1000人のうち1人の割合で、ダウン症の赤ちゃんが生まれると言われています。

ダウン症の赤ちゃんが生まれる原因のひとつは、高齢出産ですが、もうひとつの原因として、妊娠中から出産の時期にかけての葉酸不足が挙げられます。

海外での学者の研究によると、お母さんが日頃から葉酸を十分に摂取している場合は、ダウン症の赤ちゃんが生まれるリスクが7割近くも軽減されるという結果が出てきます。

母体のためだけでなく、赤ちゃんのためにも葉酸を摂りましょう

母子の健康のために欠かせないのが葉酸。胎児の健康を考えると、妊娠初期に葉酸がとても大切になります。葉酸の摂取が早すぎて問題になることはないので、妊活を始めたら葉酸サプリもスタートしたいですね。

妊娠初期は1日400㎍の葉酸サプリの摂取が推奨されています。バランスの良い食生活を心がけながら、葉酸サプリを上手に取り入れましょう。

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